歴史的な惨敗!リバプール 対 アーセナル レビュー【17-18プレミア第3節】

プレミアリーグ

試合結果

2017/08/27 プレミア第3節
リバプール 4-0 アーセナル
16分 フィルミーノ
39分 マネ
56分 サラー
76分 スタリッジ

スターティングメンバー

リバプール対アーセナル

試合経過

序盤からリバプールがアグレッシブにプレーし、アーセナルはボールを前線につなげない。リバプールは両サイドのサラーマネのスピードを活かして、縦に早い攻撃を仕掛ける。

9分、フィルミーノのスルーパスからエムレ・ジャンがPA左に抜け出すと、中に折り返したボールにファーから詰めたサラーが押し込むが、これはチェフがファインセーブで防ぐ。

16分、右サイドでボールを奪ったリバプールは、ゴメスの左足のクロスをフィルミーノが中央でヘディングでたたきつけてゴールネットを揺らす。リバプール先制!

39分、リバプールのカウンター。フィルミーノが左サイドを駆け上がるマネにボールを渡すと、マネがPA左からカットインして右足でカーブをかけたシュートは、ゴール右隅に突き刺さる。リバプール追加点!

リバプールが圧倒して2点リードして前半を折り返す。

後半開始。アーセナル OUT:ラムジー IN:コクラン
4-2-3-1に変更する。ベジェリンが右WB、チェンバレンが2列目右に入る。

56分、アーセナルの右コーナーキックがDFに弾かれると、ベジェリンのトラップをサラーが奪い、そのままサラーが独走して、チェフとの1対1も落ち着いて左隅に決める。リバプール3点目。

61分 アーセナル OUT:サンチェスチェンバレン IN:ジルーラカゼット

76分、カウンターからサラーが左サイドからクロスをあげると、スタリッジがファーで合わせて追加点。リバプール4点目。

ジルーの高さとポストを起点にチャンスを作りたいアーセナルであるが、決定的チャンスを作ることはできず。

リバプールの圧勝で試合を終える。

マネとサラーのスピードに屈したアーセナル

前節ストークに敗れて早くも1敗を喫したアーセナル。アウェイでリバプールと対戦するリーグ序盤の大一番。去就が決まらないサンチェスがスタメンで今季初出場。コシェルニーが出場停止から復帰し3バックの真ん中に入る。

序盤からリバプールが攻守に圧倒し、ショートカウンターからマネサラーのスピードを活かして攻め立てる。アーセナルはこれまで同様、ビルドアップが安定せず、前線にボールを運べないのみならず、ボールを奪われてショートカウンターを食らう場面がしばしば見られる。結果的に前半にリバプールがカウンターから2点を奪いリードする

流れを変えたいアーセナルは、後半開始にラムジーを下げてコクランを投入。フォーメーションも4-2-3-1に変更し、守備を立て直しつつ攻撃を仕掛けようとする。前半よりはアーセナルがボールをキープできるようになったものの、ビルドアップ時のミスなどからリバプールにチャンスを作られる厳しい展開。結局、またもカウンターから3点目を奪われて、あとがないアーセナルはジルーとラカゼットを投入する。ジルーのポストとラカゼットのテクニックで前線でボールをキープできる場面が少し出るものの、決定的チャンスにはならず。前掛かりのアーセナルの裏を突いたリバプールがさらに追加点を挙げ、アーセナルは”枠内シュート:0”で歴史的な惨敗を喫する

不可解な選手起用と全く意図が見えないチーム戦術

サンチェスが復帰し、シャドーにサンチェスとエジルが並んだものの、トップはジルーやラカゼットではなくウェルベック。運動量とスピードがあるウェルベックであるが、これまでの試合では3-4-2-1のトップにマッチしているようには見えず。前半は引いてカウンターという作戦であったのだろうか。

最大の疑問は、いまだに固執する3-4-2-1の採用。昨季終盤に好成績を残したのは攻撃的に完全に前掛かりになって押し切ったお陰でもあり、その反面、守備面の危うさはプレシーズン含めても全く改善されておらず、最大の原因であると思われるラムジーのボランチ起用によるバランス崩壊をいまだに対処せず。この試合も、相手にサラーとマネというリーグ屈指のスピードアタッカーがいることはわかっていたことであり、引いて5バック気味に試合を運ぶならまだしも、たびたびカウンターを食らってホールディングがマネと1対1になる時点で万事休す。ムスタフィではなくホールディングを起用した点、スピードもフィジカルもあるコラシナツを起用しない点、まったくもって理解できない

そして、3-4-2-1の問題はビルドアップの成熟度の低さ。ラムジーがすぐに高めのポジショニングを取ることでジャカが孤立し、両WBもビルドアップ時のルールが無いかのように自由に高さを取り、最終的にエジルがボランチの位置まで下がるしかない。エジルが下がりラムジーが上がっているのは毎試合のことなので、ヴェンゲルは意図してこの形にしているかもしれないが、ビルドアップのイメージをチーム全体として共有できているようには見えず、ジャカも無理して展開する場面が増え、パスミスからショートカウンターを食らう場面がおなじみになってきてしまっている。

ヴェンゲルは立て直せるのか。そして、移籍市場の行方は

いまだにサンチェスの去就が決まらず、チェンバレンのみならずムスタフィまでも移籍の噂があり、残留を明言しているエジルの契約更新も発表されず。移籍市場クローズまでのあと数日で大幅な動きがある可能性を残している。残念なのが、放出の噂ばかりで獲得の噂は少なく、ギリギリになって放出してそのまま新戦力獲得は無し、という最悪の事態が起こる可能性すらある。そして最大の不安は、ヴェンゲルの戦術プランの乏しさ。もともと選手のポテンシャルを最大限に活かす志向の監督かもしれないが、現代サッカーにおいて戦術は年々進化しており、特に戦術に長けるペップやクロップやコンテがプレミアに参入してきたことで、より一層TOP6相手に勝てない状況になっているのかもしれない。

この歴史的な惨敗により移籍市場の動きも変わるかもしれないが、不幸中の幸いにも、代表ウィークを挟むことで、ヴェンゲルには立て直すプランを考える時間があるだろう。屈辱の5位フィニッシュに終わり、大ブーイングの中で2年の契約更新にいたったヴェンゲルであるが、ここまでは過去最低な状態を引きずっているとしか思えない。これがヴェンゲルの限界なのか、再度復活はあるのか。まずは次節のボーンマス戦に期待したい。

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