3バックが機能しないもののクリーンシートで勝利。カラバフ 対 アーセナル レビュー【2018/19 EL GS第2節】
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試合結果とフォーメーション
2018/10/04 ヨーロッパリーグ GS第2節
カラバフ 0-3 アーセナル
4分 パパスタソプーロス
53分 スミス・ロウ
79分 ゲンドゥージ


ビルドアップに問題があったアーセナルは、後半開始からモンレアルに代えてトレイラを投入し、エルネニーをトップ下にして、慣れている4-2-3-1に変更。
【PickUpData】苦戦したものの終わってみればスタッツでは上回る
マッチスタッツ(左:カラバフ、右:アーセナル)
引用:SofaScore.com
試合内容としてはかなり苦戦したアーセナルであるが、ポゼッション率、シュート数、ビッグチャンス数などは上回った。
【PickUpData】プレー頻度は少ないながらもアピールしたスミス・ロウ
アーセナルの攻撃スタッツ
引用:whoscored.com
スミス・ロウは、交代する64分まででボールタッチ数は29回と少なかったものの、シュート4本、キーパス数1本という数字は評価に値するだろう。
ビルドアップがうまく機能したとは言えないこの試合において、ハーフスペースでうまくボールを受けて、ゴール前にボールを運ぶプレーを3,4回見せていた。
【PickUpData】クリーンシートの立役者・レノ
レノのスタッツ
引用:SofaScore.com
チェフが負傷離脱中のため、リーグ戦に引き続きゴールマウスを守ったレノ。この試合でも、セーブ4本、そのうち、3本がエリア内シュートであり、ピンチを防いで無失点に貢献。
足元の技術においても不安となる場面はなく、2点目のスミス・ロウの得点シーンでは、レノの前線へのロングボールが起点となった。
Bernd Leno made four worthy saves, two of which kept his team in front. #AFC #Arsenal https://t.co/9pa5FURo3y pic.twitter.com/Z3DPw2tqHx
— AFCPressWatch (@AFCPressWatch2) 2018年10月5日
3バック初採用も機能したとは言えず
今季公式戦で初の3バックを採用。ディフェンス面では、かなりラインを高く設定し、前からプレスがかかっているときは、ハーフウェーライン近くまでラインを上げていた。しかし、前からのプレスは機能し続けたとは言えず、サイドから突破を許して、ディフェンスラインがズルズルと下がる場面が散見された。
ビルドアップでも、相手が前線から3,4枚で3CBに対してプレスをかけてくる中、横並びの状態でパスをつなごうとするシーンが多く、さらにボランチのどちらかが下がって対応する場面でも、斜めのポジショニングを取る選手がおらず、低い位置でボールロストする場面があった。
プレシーズンでも、ICCのアトレティコ・マドリー戦で3-4-2-1を試しており、この時もラインを高くして対応していた。3-4-2-1をオプションの1つとして確立していきたい思惑があるのかもしれない。
【関連記事】アーセナル 対 アトレティコ・マドリー レビュー【ICC2018】
うまくいかないながらも無失点で抑えており、後半開始に慣れている4-2-3-1に変更した点は、エメリがヴェンゲルとは異なり、柔軟な采配ができることを表しているだろう。
今季、特にシーズン前半はチームを少しずつ確立していく期間となるのは仕方なく、その中でも一定の結果が出ているのはプラスと捉えるべきだろう。
トップチームで公式戦初得点のスミス・ロウ
アーセナルの2点目。
スミス・ロウ!!!! pic.twitter.com/Wf7qTyz7hp
— polestar@I love パス&ムーブ (@lovefootball216) 2018年10月4日
勝利を引き寄せる2点目を奪ったスミス・ロウ。プレシーズンでは得点を上げていたものの、公式戦ではトップチームで初得点となった。
アシストしたイウォビのパスコース・タイミングも文句なしであったが、冷静にGKの股下を狙ったスミス・ロウのシュートはお見事であった。18歳ながら、高い技術力と冷静なプレー判断を見せつけた。
【EL アーセナルvsカラバフ】
スミス・ロウのチャンスメイクからのフィニッシュスミス・ロウがボランチ脇で受けて、囲まれながらも左HSのイウォビへ展開。
左WBのコラシナツの折り返しにスミス・ロウが大外に走り込むも、わずかに間に合わずに押し込みきれず。最後はセクシーフィニッシュ。 pic.twitter.com/6kOSkJeIoN
— polestar@I love パス&ムーブ (@lovefootball216) 2018年10月5日
ゴールシーン以外でも、わずかに得点につながらなかった場面も作っており、底知れぬポテンシャルを垣間見せた。
今後も継続してELとカップ戦で出場機会が得られるはずであり、周りとの連携を徐々に高めつつ、経験を積んでいって欲しい。守備含めて90分間通して安定したパフォーマンスを発揮することができるようになれば、リーグ戦での出場機会も見えてくるだろう。
次節、勝ち点で並ぶスポルティングとの直接対決
ELは第2節まで終了し、アーセナルとスポルティングが2勝ずつで並ぶ。次節はスポルティングとのアウェイでの直接対決となるが、決勝トーナメント進出を早めに決めるためには勝利が欲しいところ。
怪我人も徐々に戻ってくる見込みが立ってきており、うまくターンオーバーしながら勝ち点を積み重ねていきたい。
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