トッテナム対アーセナル ”ノースロンドンダービー”レビュー【16-17プレミア35節】
2017/04/30 プレミア35節
トッテナム 2ー0 アーセナル
55分 デル・アリ
58分 ケイン
ホワイトハートレーン最後のノースロンドンダービー。
逆転優勝を目指すトッテナムとトップ4滑り込みを目指すアーセナルの一戦。
序盤、アーセナルは前から積極的にプレスをかけ、アグレッシブな展開となる。
しかし、トッテナムも縦に早い展開でゴール前までボールを運ぶ。
21分、ケインが裏に抜けると、中央でデル・アリがヘディングで合わせるも、ボールはわずかに外れる。
24分、トッテナムがカウンターでソンがチェンバレンをかわすと、シュートはDFに当たり、こぼれたところをエリクセンがダイレクトで合わせるも、ゴールならず。
続けてトッテナムに決定的チャンスが訪れるも、ゴールにはならず。しかし、トッテナムのペースが続く。
37分、ラムジーがPA外からミドルシュート。カーブをかけたボールはゴール隅に飛ぶが、ロリスが弾いて防ぐ。
徐々にアーセナルのペースとなる。
43分、コーナーキックの流れからPA左からサンチェスがカーブをかけてシュートを打つと、これはわずかにゴールを外れる。
46分、コーナーキックの流れから、フェルトンゲンがPA外でボールを持つと、カーブをかけて狙ったシュートはチェフがなんとか弾いて防ぐ。
両チームともに、ダービーらしい気迫のこもったプレーを見せるも、得点は入らずに前半を折り返す。
後半開始47分、ワニャマのミドルシュートはバーの近くの際どいコースに飛ぶが、チェフが弾く。
54分、エリクセンがデル・アリとのパス交換でPA深くに進入しシュート。チェフが弾くも、こぼれ球をデル・アリがスライディングで押し込み、トッテナム先制!
直後の56分、ガブリエルがケインを倒してPK献上!
ケインがPKを自分で成功させ、トッテナム追加点!
64分、ジャカに代えて、ウェルベックを投入。チェンバレンをボランチにして、ウェルベックは右サイドに入る。
74分、ガブリエルに代えて、ベジェリンを投入。4バックに変更。
76分、ワニャマのパスからケインがゴール前でフリーでシュートを打つも、チェフが体を投げ出し、ゴールを割らせず。
そのコーナーキックから、アルデルヴァイレルトがヘディングするも、またもチェフが片手でボールを弾く。
78分、ソンに代えて、デンベレを投入。
80分、ジルーに代えて、ウォルコットを投入。ウェルベックをトップにする。
前線の選手をフレッシュにしたアーセナルであるが、守りを固めるトッテナムに対してチャンスを作ることができず。
そのまま試合終了し、トッテナムの勝利。
アーセナルとしては、内容的には少し下回りながらも、前半を0-0で折り返したところまではよかったが、1点目の失点の後、即座にPKで失点を喫したのが敗戦の最大の要因だろう。
2点リードされた状態からアーセナルがトッテナムに追いつくのは、今シーズンのチームの出来を見る限り、至難の業である。
また、ジャカを下げてから、前線へのボール運びが難しくなった。
サンチェスやエジルが下がってボールを受けて組み立てを試みるも、それでは前線に人数が足りず。
交代するのであれば、チェンバレンやギブスを下げるか、もしくは前線でキープできていなかったジルーと素直に交代してもよかったのでは。
ジルーは、個人としてもコンディションがいいとはいえず、それに加えて、ジルーの近くで絡む選手がいないため、単純に高さ要因としてしか可能性を感じない状況となっていた。
その後、ベジェリンとウォルコットの投入で打開を図ろうとしたが、余計に攻撃の形を作ることができず、
さらにトッテナムが堅実に守りを固め、完全にトッテナムのほうが上手であった。
低調な2人に期待しても難しかったし、4バックに変更するのであれば、ウェルベック投入時に変更してもよかったのではないか。
悔しいが、両チームの状態をそのまま表した、得点差以上の内容の差がある結果になったと言える。
チェフの好セーブがなければ、5点くらいとられていても仕方なかった。
トッテナムは昨シーズンからメンバーがほとんど変わっておらず、戦術の成熟度がかなり高い。
また、2年連続優勝争いに絡んだことで、自信をもってプレーしているようにも思える。
マンチェスター勢が勝ち点を落とし、チャンスであったが、これでトップ4争いから後退。
次節はマンチェスターユナイテッドとの直接対決で、向こうも怪我人が多く、勝つチャンスはあるが、
それでもまだ4位までの道のりはかなり厳しい。
トップ4滑り込みのためには残り全勝が必要かもしれないが、チャンスがないわけではないので、
最後までアーセナルを信じて応援したい。