対マンツーマン。アーセナル 対 カーディフ レビュー【2018/19プレミア第24節】

2019年1月31日アーセナル

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試合結果とフォーメーション

試合結果

2019/01/29 プレミアリーグ第24節
アーセナル 2-1 カーディフ

66分 オーバメヤン(PK)
83分 ラカゼット

93分 メンデス・ラング 

前半

【アーセナル】基本:4-3-1-2 守備:4-3-1-2
【カーディフ】基本:4-3-3 守備:5-3-2

 

アーセナルエジルがスタメン復帰。ジャカは温存されてエルネニーがスタメン。緊急事態のCBにはSBが本職のモンレアルが入った。フォーメーションは4-3-1-2

カーディフ変形的な4-3-3のような布陣。

開始早々1分、アーセナルが決定機。ゲンドゥージのスルーパスを受けたコラシナツが左サイド奥から折り返すと、GKが弾いたボールがファーにいたラカゼットのもとへ。しかしラカゼットのシュートはDFにブロックされてゴールならず。

その後、アーセナルがボールを保持する展開が続くものの、カーディフもボール奪取からの縦に早い攻撃で可能性を見せる。

しかし両チームともにゴールは生まれず、前半をスコアレスで折り返す。

アーセナルのビルドアップとカーディフの守備

2018/2019 プレミア 24節 アーセナル対カーディフ スタメンとフォーメーション

アーセナルの攻撃に対して、カーディフがっつりマンツーマン(前半10分過ぎに指示したかもしれない)。アーセナルの中盤及び左SBには完全にマンツーマンで、FWに対しても下りてボールを受ける動きに対して最終ラインの誰かが必ず付いていく形。カーディフの前2枚はマンツーマンではなくコースを制限する動きを見せる。これに対してアーセナルは、エルネニーがCB間に下りて数的優位を作りビルドアップを開始する。

中盤では、エジルが主に右ハーフスペースに下りてきてボールを受け、攻撃のスイッチを入れる動きを見せる。元々いた中央のスペースが空くことで、トレイラが逆に前に入って、そのスペースを使おうとする。2トップは、下りてきてワンツーやレイオフで前進に貢献。

アーセナルは全体的にかなり流動的に動いて、マンツーマンのカーディフの守備を乱して崩そうとする形。個々の質の高さでボールは保持できるものの、決定的なチャンスは作れず。

カーディフのビルドアップとアーセナルの守備

カーディフは基本的にボールを奪ったら早めに前線にボールを送る狙い。

①ニアッセへのロングボール、ポストプレー
アーセナルの中盤が流動的に動く影響で、カーディフがボール奪取時にアーセナルの中央にはCBしかいないシーンが目立ち、カーディフは早めに前線のニアッセへロングボールを送ることで、空中戦で競らせて起点を作るか、CBを背負いながらキープすることで、攻撃の起点を作っていた。

②パターソンへのロングボール
パターソンが前目のポジションにいるときには、主にGKからのロングボールでパターソンコラシナツモンレアルと空中戦で競らせる形。

③ニアッセが左サイドに流れてスペースで受ける
リヒトシュタイナーが上がっているときには、ニアッセが左サイドに流れて、スペースでボールを受けて、キープ力とスピードを活かしてPAまで前進を狙う形。

前半のスタッツ

前半のスタッツ(左:アーセナル、右:カーディフ)
引用:SofaScore.com

前半はアーセナルボール支配率70%であったものの、シュート数アーセナル4本に対して、カーディフが倍の8本。両チームともにビッグチャンスは無し。

アーセナルは、攻め込む時間帯が多かったもののドリブル0回。

後半

【アーセナル】基本:4-2-3-1 守備:4-4-2
【カーディフ】基本:4-3-3 守備:4-5-1(5-4-1)

 

アーセナルは後半開始時にエルネニーに代えてイウォビを投入。フォーメーションを4-2-3-1に変更し、前線の人数を増やす形。

アーセナルが前に選手を増やしたことで、カーディフリードも左サイドに下がって、守備時は4-5-1のような形。アーセナルは後方ではゲンドゥージがCBをサポートしてビルドアップを開始する形に。

後半も変わらずアーセナルがボールを保持する展開。

迎えた64分、イウォビのスルーパスでコラシナツがDFラインの裏に走り込むと、PA内で倒されてPK獲得。このPKをオーバメヤンが確実に決めて、アーセナルが先制に成功

その後スコアが動かない中、82分、ラカゼットが右サイドでの競り合いを抜けたあと、一気にゴールに向かってドリブル。DFが誰も寄せられず、振り抜いたシュートがGKの足に当たりながらもゴールネットを揺らす。アーセナルが追加点。

後半ロスタイムの93分、カーディフの左サイドからのクロスがPA内の競り合いでこぼれると、拾ったメンデス・ラングが切り返してから左足で巻いたシュートがゴールネット左隅に吸い込まれる。カーディフが土壇場で1点返す

しかし、その後にアーセナルが2回の決定機を作りつつ試合は終了。アーセナルが逃げ切って勝利を掴んだ

後半のスタッツ

後半のスタッツ(左:アーセナル、右:カーディフ)
引用:SofaScore.com

後半もアーセナルボール支配率70%となるものの、お互いに後半だけでシュート11本。しかし、アーセナルビッグチャンス4回作ったのに対し、カーディフ0回

アーセナルは、イウォビの投入の効果と終盤のスペースのある展開により、前半0だったドリブル8回(うち7回成功)に。

 

【PickUpData】カーディフのビッグチャンスは0

試合の流れ

 
アーセナルが試合を通じてボールを保持したものの、カーディフも前半に鋭い攻撃でチャンスを作っていた。終盤は、カーディフの疲労が色濃く出て、追い上げもラストの1点止まり。
 
 

マッチスタッツ(左:アーセナル、右:カーディフ)
引用:SofaScore.com

シュート数ではカーディフが上回ったものの、19本のシュートのうち12本がPA外から。カーディフは縦に早い攻撃を見せたものの、突破し切るには至らなかった。ロングボール60本(うち30本成功)で、空中戦21回勝利しており、内容としては狙い通りのプレーができていたと言えるかもしれない。

平均ポジション(左:アーセナル、右:カーディフ)
引用:whoscored.com

攻撃サイド(左:アーセナル、右:カーディフ)
引用:whoscored.com

ヒートマップ(左:アーセナル、右:カーディフ)
引用:whoscored.com

アーセナルは、流動的なポジショニングでピッチを満遍なく使った。

カーディフは、ファイナルサードにあまり多く進入できていないものの、両サイドおよびバイタルエリアをある程度使えていたことがわかる。

ゴール期待値、パスマップ

ゴール期待値は、アーセナル2.38点に対して、カーディフ0.88点。ほぼスコア通りのゴール期待値となった。

 

【PickUpData】ゲンドゥージの良さが活きた試合

アーセナルのパススタッツ
引用:whoscored.com

アーセナルのパススタッツを見ると、ゲンドゥージがチームトップの83本パス2本キーパスを記録。動き回ってボールによく絡むゲンドゥージの特徴がよく出た内容であったのに加え、ファイナルサードでのスルーパスでも好プレーを見せていた。

エジルもトップ下で出場し途中交代ながら、チーム3位のパス本数を記録。下りてビルドアップにアクセントを付けるのみならず、キーパス2本記録している。

ゲンドゥージ(左)とエジル(右)のパスの詳細
緑:成功赤:失敗
引用:Arsenal公式

ゲンドゥージとエジルのパスの詳細を見てみると、ゲンドゥージが主にピッチの左半分、エジルが主にピッチの右半分でパスに多く関わっていたことがわかる。

オーバメヤン(左)とラカゼット(右)のパスの詳細
緑:成功赤:失敗
引用:Arsenal公式

また、オーバメヤンとラカゼットのパスの詳細を見ると、中盤まで下りてきてボールを落とすプレーをたびたび見せており、ビルドアップにアクセントをつけようとしていたことがわかる。

 

【PickUpData】ロングボールによるカーディフの攻撃

カーディフのスタッツサマリー
引用:whoscored.com

右サイドで出場したパターソンが、守備ではコラシナツをマークして激しい上下動をしつつ、攻撃ではシュート5本キーパス2本に加え、空中戦9回勝利するプレーを見せた。

エザリッジのパスの詳細
緑:成功赤:失敗
引用:Arsenal公式

GKのエザリッジのパスの詳細を見ると、ほぼすべて前線へのロングボールを選択しており、ニアッセパターソンへのロングボールを半分以上成功させたことがわかる。

 

次節はマンチェスター・シティ戦。不安な最終ライン

最終ラインが怪我人続出の中、次節はマンチェスター・シティ戦。シティも好調とは言えない状態であるものの、明らかにチームとしての完成度に差がある。

ビッグマッチでも一定の結果を残しているエメリは、シティ戦でどのような采配を見せるだろうか。エメリの戦術がハマり、アーセナル特有のビッグマッチでのインテンシティーの高さを見せ、オーバメヤンとラカゼットの決定力が発揮されれば、アーセナルにも勝機があるかもしれない。

前節の振り返りはこちら
してやられたり。アーセナル 対 マンチェスター・ユナイテッド レビュー【2018/19 FAカップ 4回戦】

前回対戦はこちら
ワールドクラスの決定力!カーディフ 対 アーセナル レビュー【2018/19プレミア第4節】

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