ゲンドゥージが退場するも勝利!アーセナル 対 ブラックプール レビュー【2018/19 カラバオカップ 4回戦】
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試合結果とフォーメーション
2018/10/31 カラバオカップ 4回戦
アーセナル 2-1 ブラックプール
33分 リヒトシュタイナー
50分 スミス・ロウ
(56分 ゲンドゥージ退場)
66分 オコナー
(84分 オコナー退場)
前半~56分
控え組中心で臨むアーセナルは、ナイルズとジェンキンソンが復帰し、プレゲズエロがトップチーム初スタメン。
序盤からアーセナルが力の差を見せて優位に進め、アタッキングサードまで押し込む時間が続くものの、引き気味で守るブラックプールをなかなか崩せず。大きなサイドチェンジやCB裏のスペースへのパスでDFラインの攻略を狙う。
一方のブラックプールは、手数をかけて繋がず、FWやサイドの高い位置へのロングボールで前線で起点を作り、セットプレーを得るなどして得点を狙う。
33分、ゲンドゥージの見事なパスにDFラインを抜け出したリヒトシュタイナーがダイレクトで合わせてゴールネットを揺らす。アーセナルが先制。
前半、ブラックプールはシュート0で終わる。
後半になってもアーセナル優位の状況は変わらず、50分、カウンターでウェルベックが左サイドからゴール前に進入すると、後ろから追い越すジェンキンソンに渡す。ジェンキンソンのクロスをGKが弾くものの、落下地点にいたスミス・ロウが左足で合わせてゴールネットを揺らす。アーセナルが追加点を挙げる。
2点リードしたアーセナルであるが、56分、ゲンドゥージが2枚目のイエローをもらい退場に。10人の戦いを強いられる。
60~85分
リードしてるものの10人になったアーセナルは60分、ナイルズに代えてトレイラを投入。トレイラをラムジーと共にボランチとし、スミス・ロウは右サイドに。4-4-1の布陣とする。
数的優位となったブラックプールが徐々にボールを持つ時間が増えると、66分、コーナーキックをオコナーが決めて1点返す。
さらに68分、前からプレスをかけ始めるブラックプールに対して、ビルドアップで前進できずにチェフにボールを戻すと、寄せてきた選手を1人交わしたチェフであるが、もう1人の寄せでボールを奪われ大ピンチ。しかし、オフサイドで失点を逃れる。
その後も変わらずブラックプールが攻め込むものの、なかなかシュートチャンスは作れない。
すると84分、オコナーがオーバメヤンへの危険なスライディングで1発退場。これで10人対10人に。
86分~
10人になったブラックプールは、4-3-2に変更して、前からプレスをかけてボール奪取を目指す。
しかし、同数になったアーセナルがボールを保持できるようになり、そのまま逃げ切り、勝利を掴んだ。
【PickUpData】両チームともにチャンスは少なく
マッチスタッツ(左:アーセナル、右:ブラックプール)
引用:SofaScore.com
退場者を出すまで試合を優位に進めたアーセナルであるが、数的不利になるとブラックプールの攻撃が増える。しかし、決定的なチャンスはほとんど無く、ブラックプールの枠内シュートは1本のみ。
何度も狙っていたCB裏のスペースへのパス
【カラバオカップ】
アーセナルvsブラックプールアーセナルの1点目
ゲンドゥージ→リヒトシュタイナー pic.twitter.com/vHT8VQ2Bn8
— polestar (@lovefootball216) 2018年10月31日
アーセナルの1点目は、ゲンドゥージの精度の高いパスとリヒトシュタイナーの飛び出しのタイミングが見事に合ったことで生まれたゴール。
引いた相手に対して中央突破が難しかったこの試合。このゴールシーン以外でもCB裏のスペースへのパスは何度も狙っており、11分にラムジーからムヒタリアン、13分にゲンドゥージからラムジー、15分にゲンドゥージからナイルズ、52分にゲンドゥージからナイルズ、63分にトレイラからムヒタリアン、とゴールまであと一歩のシーンを数回作り出していた。
特に、ゲンドゥージは精度の高いミドルレンジ・ロングレンジのパスを出せることで、相手に脅威を与えることに成功していた。退場さえなければ、さらにチャンスを作れていたのではないだろうか。
デビューしたプレゲズエロ。チェフの足元の不安
スタメン・フル出場を果たしたプレゲズエロは、大きなミスもなく勝利に貢献。U-23チームでキャプテンを務める選手らしく、堂々とプレーした。マヴロパノスが怪我で離脱している中、アピールに成功したと言えるだろう。
CBのレギュラーであるパパスタソプーロス、ムスタフィ、ホールディングの中に割って入るのはまだ難しいかもしれないが、ELやカップ戦では今後も出番があるかもしれない。
控え組中心の中でキャプテンを務めたチェフの存在感は頼もしいと思ったものの、終盤にミスで危うい場面があると、それ以降、相手は猛烈にチェフにプレッシャーをかけるようになり、チェフの足元の技術の低さが狙われるようになった。
無理につながずにクリアするなどの判断でピンチは無かったものの、相手ボールになる場面も増え、1つのウィークポイントとなったのは間違いないだろう。
チェフの負傷以降、ゴールマウスを守り続けているレノのパフォーマンスは安定しており、セーブ能力はもちろんのこと、足元のテクニックにおいても安定して落ち着いたプレーを見せている。この試合を見てもなおさら、GKのレギュラーはレノになったと言えるかもしれない。
SBが不透明で、ゲンドゥージが出場停止となるリバプール戦
週末にはとうとうリバプール戦を迎える。不安視されている両SBは、左はモンレアルとコラシナツが間に合う見込みながら、右はベジェリンが不透明な状況。レギュラーであるモンレアルとベジェリンを起用できるかどうかは、結果に大きく影響しそうである。
ゲンドゥージがこの試合の退場の影響でリバプール戦に出場できないため、ジャカはボランチでの出場が濃厚。両SBとボランチでプレーできるナイルズが復帰したことは大きいかもしれない。
また、カラバオカップは、準々決勝でトッテナムとのノースロンドンダービーが決定。スケジュールの厳しい12月に負けられないトッテナムとの試合が組まれたことで、より一層、怪我人の復帰やエメリの選手起用が重要となるだろう。