強豪国が揃って苦戦!グループステージ第1節・振返り【ロシアW杯2018】

2018年6月22日ワールドカップ

白熱のロシアワールドカップ2018!グループステージの第1節が終了

ついに開幕したロシアワールドカップ2018。各グループの第1節が終了し、強豪が軒並み苦戦する事態に。各グループの第1節を振り返る。

A組「開催国ロシアが2連勝!サラーのエジプトはGS敗退となってしまうのか」

※6/20、ロシア対エジプト戦終了時点
ロシア 勝ち点6
ウルグアイ 勝ち点3
③エジプト 勝ち点0
④サウジアラビア 勝ち点0

開催国ロシアがホームの大声援を受けてアグレッシブなプレーを披露し、開幕戦を5-0でサウジアラビアを圧倒すると、第2戦目にサラー擁するエジプトを3-1で退け、一気にグループステージ突破を引き寄せる2連勝
ロシアはザゴエフが第1戦で負傷交代するも、チェリシェフ2試合連続MOMの活躍をし、ゴロヴィンも1G2Aの活躍で、中盤のキープレイヤーの不在を補って余りあるパフォーマンスを見せている。

ウルグアイエジプトと対戦。スアレスカバーニの強力FWによる攻撃力とゴディンを中心とした鉄壁の守備陣で、総合力で突き抜けていると思われるウルグアイ。しかし、2トップにうまくボールが入らず、強力2トップを活かしきれずに時間だけが経過していく。エジプトサラーがベンチスタートのためスーパーサブとして出場の可能性があった中、コンディションを考慮して出場機会は無し。スコアレスドローになるかと思われたが、89分にコーナーキックからウルグアイが得点し、辛くも勝ち点3を獲得した。

B組「最高レベルの試合を披露したスペインとポルトガル」

イラン 勝ち点3
②ポルトガル 勝ち点1
③スペイン 勝ち点1
④モロッコ 勝ち点0

まさかの開幕前日に監督を解任したスペイン。戦術やレギュラーはすでに固まっていると思われ、メンタル面での影響のみ心配された。そして迎え撃つポルトガルは、総合力ではスペインに劣るものの、ユーロ2016で優勝したように、ここぞという時の勝負強さがあり、好勝負が期待された。

試合は両チームのエースが躍動する形に。ロナウドが開始早々にPKを決めて先制すると、スペインがボールを支配するものの決定機を作れず。しかし、ロングボールからジエゴ・コスタがゴール前でDF2人と対峙する場面で、見事な切り返しとシュートでゴールを奪い、同点に追い付く。その後も、スペインがパス回しを続け、ポルトガルが高速カウンターで決定機を作る状況が続くと、前半終了間際にロナウドが鋭いシュートでデ・ヘアの守るゴールマウスを破り、ポルトガルが再度勝ち越す。同じ流れが続いてスペインが逆転を目指すと、ジエゴ・コスタナチョが立て続けにゴールを奪い、スペインが逆転に成功する。ポルトガルが果敢に攻めながらも時間が経過すると、88分にゴール前で得たフリーキックをロナウドが直接突き刺し、再度同点に。そのまま引き分けで試合は終了し、大会2日目ながら、最高峰レベルの攻守に激しいスペクタクルな試合となった。

非常に厳しいグループに入ったモロッコイランの直接対決では、モロッコが終始試合を優位に進めてイランが防戦一方の中、後半ロスタイムにイランがセットプレーでオウンゴールを誘発し、劇的な勝利を収めて、突破へ望みをつないだ。

C組「苦しみながらも勝利を掴んだ優勝候補フランス」

フランス 勝ち点3
デンマーク 勝ち点3
③オーストラリア 勝ち点0
④ペルー 勝ち点0

すべてのポジションに豊富な戦力を擁するフランスは、オーストラリアと対戦。グリーズマンムバッペデンベレという高速3トップで臨んだものの、前線にボールが収まらず、スピードを活かした攻撃でしかチャンスを作れず。しかし、VARによりPKを獲得し、なんとか先制に成功。このままフランスが優位に進めると思われたものの、オーストラリアのセットプレーでウンティティがハンドし、オーストラリアがPKで同点に追い付く。前線に起点を作りたいフランスはジルーを投入すると、そのジルーが絡む攻撃の中でオーストラリアのオウンゴールを誘発して勝ち越しに成功。苦戦したものの、フランスがきっちりと勝ち点3を獲得した

エリクセン擁するデンマークは、ペルーと対戦。デンマークはエリクセンポウルセンを中心に攻撃すると、カウンターからエリクセンが絶妙なアシストでポウルセンの決定機を演出し、デンマークが先制。追いつきたいペルーは英雄ゲレーロを投入して猛攻を仕掛けるも、デンマークが守り切って勝ち点3を獲得した。

D組「アイスランドがメッシを封じて貴重な勝ち点1獲得」

クロアチア 勝ち点3
②アルゼンチン 勝ち点1
③アイスランド 勝ち点1
④ナイジェリア 勝ち点0

メッシが悲願のワールドカップのタイトルを目指すアルゼンチン。圧倒的な攻撃陣のタレントでアイスランドを攻め立てると、アグエロの得点で先制に成功。しかし、その数分後、アイスランドが少ない人数でゴール前までボールを運ぶと、何度か跳ね返されながらも押し込み、同点に追い付く。絶対に勝ちたいアルゼンチンは猛攻を仕掛けるも崩せず。後半、PKを獲得して勝ち越しのチャンスを得るも、メッシがまさかの失敗で勝ち越しならず。その後もアイスランドがアルゼンチンの猛攻をしのぎ、貴重な勝ち点1を獲得した。アルゼンチンはメッシ頼みになりがちな攻撃が封じられた結果となった。

モドリッチラキティッチらを揃えるクロアチアとプレミアリーグで活躍する選手を多く抱えるナイジェリアの対戦。ナイジェリアは単発の攻撃が多く、クロアチアはそれをうまくブロックして、鋭い攻撃を繰り出す展開。クロアチアがコーナーキックからオウンゴールを誘発して先制すると、終盤にPKで追加点を奪い、確実に勝ち点3を獲得した。

 

E組「スイスの組織力とハードワークがブラジルを封じ込めた」

セルビア 勝ち点3
②ブラジル 勝ち点1
③スイス 勝ち点1
④コスタリカ 勝ち点0

ブラジルスイスと対戦。ネイマールジェズスコウチーニョらで構成する攻撃陣に、経験豊富なベテランたちが固めた守備陣という構成で、優勝を目指すブラジル。スイスも組織力とハードワークで対峙する。ブラジルはコウチーニョの見事なミドルシュートで先制すると、追加点を目指して攻め続けるがスイスの堅守を攻略できない。後半、スイスがコーナーキックから同点に追い付くと、その後もハードワークでブラジルの猛攻をしのぎ切り、引き分けに終わることとなった。

セルビアコスタリカは、お互いチャンスを得点につながられないまま迎えた後半、コラロフがフリーキックを見事に決め、セルビアが先制する。そのままセルビアは逃げ切り、勝ち点3を獲得した。

F組「メキシコが完璧なゲームプランでドイツを粉砕」

スウェーデン 勝ち点3
メキシコ 勝ち点3
③ドイツ 勝ち点0
④韓国 勝ち点0

優勝候補ドイツは、司令塔のエジルの怪我が心配されたが、問題なくスタメンで登場。予想通り、ドイツがボールを支配する展開になるが、メキシコはドイツを分析して、巧みなプレスとチチャリートベラロサーノらによるカウンターで鋭い攻撃を仕掛け続ける。ドイツがメキシコを攻略できないでいると、メキシコが作戦通りのカウンターを発動し、最後はロサーノが冷静に決めてメキシコが先制する。その後もドイツが攻撃し続け、メキシコがカウンターを繰り出す流れが続き、ドイツは次々と前線の枚数を増やすものの、メキシコのハードワークの前に崩しきることができず、まさかのドイツの初戦敗戦となった。

スウェーデン韓国は、スウェーデンがVARにより得たPKを確実に決め、そのまま逃げ切り勝ち点3を獲得した。

G組「ベルギーは快勝!イングランドはロスタイムに決勝点」

ベルギー 勝ち点3
イングランド 勝ち点3
③チュニジア 勝ち点0
④パナマ 勝ち点0

今や世界屈指のタレント軍団となったベルギーアザールデブライネルカクらの攻撃陣によりパナマを相手に攻撃を仕掛け続けるも、前半は得点無しで折り返す。後半早々にメルテンスのゴールで先制すると、そのままルカクが貫禄の2ゴールを挙げ、危なげなく初戦で勝ち点3を獲得した。

ケインデル・アリらを擁するイングランドチュニジアと対戦。前半早々にセットプレーの流れでケインが押し込んで先制するも、ウォーカーがPA内で肘打ちをしてPKを献上。チュニジアがこれを確実に決めて同点に。勝ち点3が欲しいイングランドは2点目を奪えず、このまま引き分けかと思われた後半ロスタイム、またもセットプレーの流れからケインが決めて、土壇場で勝ち越して劇的な勝ち点3を獲得した。

H組「日本がコロンビア相手に大金星。セネガルもポーランドを下す」

日本 勝ち点3
セネガル 勝ち点3
③ポーランド 勝ち点0
④コロンビア 勝ち点0

大会直前の監督交代で本大会を迎えた日本に対し、ブラジルW杯で日本に圧勝しているコロンビアは、コンディション不良のハメス・ロドリゲスがベンチスタート。開始早々、日本がPKで先制し、さらにコロンビアが10人となる予測不可能な展開になるも、コロンビアがフリーキックを見事に得点につなげて、振り出しに戻した。しかし、日本は終始優勢に試合を進め、セットプレーから勝ち越しに成功すると、最後まで試合をコントロールして、強敵コロンビアから勝ち点3をもぎ取ることに成功した。

関連記事:アジア勢初の南米撃破!大金星で勝ち点3獲得【日本対コロンビア レビュー|ロシアW杯2018】

マネクリバリというワールドクラスの選手を攻守に抱えるセネガルと絶対的なストライカーであるレヴァンドフスキ擁するポーランドの対戦。試合はセネガルが圧倒的な強さと速さでポーランドを圧倒しつつ、組織力も兼ね備えてポーランドにゴールを割らせない。前半、ゲイエのミドルシュートがDFに当たってコースが変わり、セネガルが先制に成功する。後半に入り、一時的に外に出ていたニアンが一瞬の隙を突いて追加点を挙げる。追いかけるポーランドは終盤にセットプレーから1点を挙げるも反撃はここまで。セネガルが勝ち点3を獲得した。

ポイント「戦術レベルの高い大会。組織力の高いチームが強豪を苦しめる」

大会早々、スペインとポルトガルが最高レベルの試合を見せたかと思うと、メキシコがドイツを完璧なゲームプランで粉砕するなど、グループステージ序盤からハイレベルな試合が続いた。さらに、アイスランドがアルゼンチンを、スイスがブラジルを苦しめ、強豪相手に引き分けをもぎ取っている。欧州クラブを中心に戦術が急速に発展する中、ワールドカップの舞台でもそれは顕著に表れ、総合力で劣ると思われる国であっても、練りこまれた戦術とそれを実行する組織力とハードワークで強豪相手に互角以上の戦いを繰り広げている。このあとの試合でも、よりハイレベルな試合が続くことだろう。

また、セットプレーからの得点の割合が大半を占める傾向も表れている。今大会から採用されたVARにより、確実にPKが判定されるになったこと、そして、キッカーに有利なボールが採用されていることで直接フリーキックが決まりやすいこと、が要因と思われる。さらには、守備戦術が全体的に向上しており、流れの中で得点するのが難しい中、コーナーキックからの得点が貴重な得点チャンスとなっている。

決勝トーナメントに向けて、より白熱していくと思われるワールドカップは、今後の試合もより一層目が離せない。