ベルギーを攻略するポイントは?データで分析するベルギー代表【日本代表|ロシアW杯2018】

2018年7月16日日本代表

日本対ベルギー

日本がベスト16で対戦するのは圧倒的なタレント軍団ベルギー

2002年ワールドカップでも日本代表と対戦したベルギー代表であるが、その時とは比較にならないほどチーム力は大幅に向上している。今では全ポジションにワールドクラスを揃え、FIFAランキングでも3位に付ける優勝候補である。そんなベルギー代表の特徴をデータを踏まえて分析する。

ベルギー代表 レギュラーメンバー

第1戦パナマ戦、第2戦チュニジア戦ともに、同じスタメンを起用。フォーメーションは3-4-2-1。プレミアリーグで活躍するルカクアザールデ・ブライネが中心となりチームを引っ張る。

基本的には日本戦も同じメンバー、同じフォーメーションを採用してくるだろう。唯一変更があるとすれば、大会前に負傷したコンパニが復帰し、ボヤタに代わり3バック中央に入るかもしれない。

データで分析するベルギー代表の特徴

ベルギー代表のワールドカップ第1戦、第2戦のデータ(WhoScored.com)をもとに特徴を分析する。
※第3戦は完全ターンオーバーであった。

左(上):パナマ戦データ 右(下):チュニジア戦データ

平均ポジションマップ

1トップの9番ルカクが右サイドに寄っており、左シャドーの10番アザールと右シャドーの14番メルテンスがかなり中央に絞っている。

アタックサイド
   

ボールタッチヒートマップ
  

各選手のパス本数
  

アタックサイド」、「ヒートマップ」、「パス本数の左右のサイドの差」を見ると、右サイドを攻撃の起点としていることがハッキリと表れている。選手の配置を見てもそれは明らかである。WBは、左にウイングを本職とするカラスコ、右にSBを本職とするムニエを配置しており、カラスコにはゴール前で決定的なシーンに絡んでほしいという意図が伺える。また、ボランチは、2列目を本職とするデ・ブライネと守備的ボランチのヴィツェルのコンビ。攻守の役割分担が明確に区別されているのであろう。

キーパス数のデータを見ても、デ・ブライネが起点かつ決定的なアシストをする役割を担っているのがわかる。

デ・ブライネ キーパス数
パナマ戦:4回
チュニジア戦:5回
※いずれも各試合チーム最多

長短のピンポイントで速いパスを繰り出すことができるデ・ブライネを起点とし、個でドリブル突破できるカラスコアザールメルテンスを揃え、運動量豊富で上下動しゴール前まで顔を出すムニエがいて、前線には強さ・高さ・速さ・巧さを兼ね備えるルカクが待ち構える。まさしくタレント軍団の圧倒的な攻撃力である。

打倒ベルギー!守備のポイント「右サイドのビルドアップ封じと左サイドのアタッカー封じ」

日本対ベルギー マッチアップ

日本がベルギーを倒すためには、間違いなくベルギーの攻撃をどう抑えるかがポイントとなる。ポイントは2つ。

1 香川と乾でベルギーの右サイドからのビルドアップを封じ込めろ!!

2 原口と酒井宏樹でアザールとカラスコを封じ込めろ!!

ベルギーを抑えるには、攻撃の起点となるデ・ブライネにボールが渡ることを限りなく少なくする必要があるだろう。日本はクレバーな守備でパスコースを限定することができる香川で右サイドからのビルドアップをうまく封じ込める必要がある。少しでもデ・ブライネをフリーにすれば、狭いスペースでも正確なトラップでボールを受け、巧みなターンで前を向き、そこからピンポイントで速いパスを前線に送られてしまうだろう。

また、強力なドリブラーであるアザールカラスコも自由にさせてはならない。特に、アザールは中央に寄ってきてバイタルエリアも使おうとし、カラスコも逆サイドからのクロスに合わせるためにゴール前まで進入してくるだろう。マッチアップは酒井宏樹原口になるが、特に中央にアザールが入ってきたときに、酒井宏樹が付くのかボランチが付くのか、マークをはっきりとさせる必要がある。また、原口はセネガル戦での1失点目のようなクリアミスを犯せば、間違いなく同じように失点につながるだろう。

打倒ベルギー!攻撃のポイント「3バック脇のスペースを使え!乾と原口が高い位置を保てるか」

日本対ベルギー 攻撃のポイント

攻撃では、3バック脇のスペースをうまく使うことができれば、ゴールに近づけるかもしれない。ベルギーのビルドアップを封じ、高い位置でボールを奪うことができれば、そのまま原口がサイドのスペースを突くことができるだろう。CB陣も強力であるが、単純なクロスで無く、香川がニアに詰めてグラウンダーの速いパスに合わせるなど、日本の敏捷性を活かした攻撃ができれば、チャンスはあると考えられる。セネガル戦の1点目のように柴崎からのロングパスを3バック脇のスペースに通すパターンも有効だろう。

これを実現するためには、2列目サイドの原口高い位置を保てるかが重要となる。相手の攻撃を怖がるあまりに引いてしまえば、いくら3バック脇のスペースが空いていたとしても、そこに走り込むことができない。攻撃力抜群のベルギーに対して真っ向勝負をしかけたほうが、日本としては勝機が見えるかもしれない。

最強の相手を破り、初のベスト8進出なるか

日本はこれまでワールドカップでベスト16が最高であり、ベスト8にはたどり着いていない。決勝トーナメントはグループステージとは別次元であり、よりにもよって優勝候補のベルギーが相手であるが、かつてない対応力を見せている今大会の日本代表が自分たちを信じてやりきれば、大金星を挙げることができるかもしれない。