新加入選手たちの特徴は?~データ編~【アーセナル | 2018夏】
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今夏のアーセナルの新加入選手たちをデータで分析する
GKレノ、SBリヒトシュタイナー、CBパパスタソプーロス、MFトレイラ、MFゲンドゥージという5人の新戦力を獲得しているアーセナル。そんな新戦力たちが新生アーセナルでどれほど活躍するか、データを踏まえて分析することで占う。
新生アーセナルの移籍情報から新加入選手の特徴、プレシーズンマッチ結果、今季のスカッドと予想フォーメーションまで。
MFトレイラ:待望の守備で持ち味を発揮するボランチ
まずは、ボランチのトレイラ。ワールドカップでもウルグアイ代表として選出されると、徐々に出場機会を得て、持ち味の守備のアグレッシブさで好パフォーマンスを発揮している。
●トレイラの特徴(長所、短所、プレースタイル)
インターセプトが非常にうまく、ロングシュート、セットプレー、パスという攻撃面の長所と、タックル、ブロックという守備の長所も併せ持ち、集中力が高い。攻守に渡って貢献できるボランチであることがわかる。168㎝であるため、空中戦に弱いことは仕方がない。器用な選手が多いアーセナルの中盤において、”戦える選手”は間違いなくチームにとってプラスとなるだろう。
●アーセナルの現ボランチと移籍が噂されるボランチの”攻撃面”のスタッツ比較
トレイラはキーパスを出せるだけでなく、ジャカと同様にロングレンジのパスを出せるところは特筆すべきであろう。ジャカの左足、トレイラの右足という2つの起点からロングパスを出せるようになれば、ピッチを最大限に広く使った展開で相手を崩す、という選択肢が増えることだろう。
●アーセナルの現ボランチと移籍が噂されるボランチの”守備面”のスタッツ比較
続いて、守備面のスタッツ。リーグの違いはあれど、トレイラの守備面のスタッツは際立っていることがわかる。間違いなく、アーセナルの弱点である守備において、安定感をもたらしてくれるだろう。
ワールドカップでも、ベスト16までの試合で、以下のような素晴らしいスタッツが示す活躍を見せている。
#SquawkaScout: Lucas Torreira 🇺🇾
214 #WorldCup minutes
90% pass accuracy
8 interceptions
8 clearances
6 blocks
4 fouls wonMind reader. 🔮 pic.twitter.com/R3EbYF26Q4
— Squawka Football (@Squawka) July 4, 2018
DFパパスタソプーロス:空中戦もデュエルも強いCB
この数年改善されてこなかったアーセナルの守備の脆さを打ち消してくれそうなパパスタソプーロス。守備の堅さで有名なギリシャ代表であり、経験値を持つ30歳のCB。
●パパスタソプーロスの特徴(長所、短所、プレースタイル)
DFながらパスが非常に優れ、空中戦、タックルに強く、集中力が高い。特に目立った短所は無く、守備面での貢献はもちろんのこと、ビルドアップでもアーセナルに安定感をもたらしてくれるかもしれない。
●アーセナルの現CBと移籍が噂されるCBの比較
リーグの違いはあるが、1対1の強さや球際の激しさは間違いなくプレミアリーグに必要な要素であり、フィットする素質を持っていると言えるだろう。セットプレーでの失点が多いアーセナルにとって、空中戦の強さも非常に心強いと言える。
DFリヒトシュタイナー:1対1で負けない右SB
ナイルズやネルソンを強引にベジェリンの控えにしてきたアーセナルにとって、待望の実力派右SBであるリヒトシュタイナーが加入。長年ユベントスの右SBに安定感をもたらしてきたこの選手は、アーセナルでも最終ラインに落ち着きを与えてくれるに違いない。
●リヒトシュタイナーの特徴(長所、短所、プレースタイル)
主だった長所はなく、空中戦やタックルを苦手とするものの、この選手の貢献度は表しにくいものであろう。ショートパスを好むという点は、アーセナルに合っていると言える。
●アーセナルの現SBとリヒトシュタイナーの比較
※モンレアルはCBでの出場も多いため比較対象外
1対1勝率とデュエル勝率が抜きんでており、やはり、守備面で貢献するSBであることがわかる。攻撃面ではベジェリンのほうが優れているが、特徴の異なる右SBが2人揃っていることは、使い分けができてプラスとなるだろう。
GKレノ:GK大国ドイツの有望株
チェフとオスピナという盤石のGK陣を揃えてきたアーセナルであるが、チェフの衰えの懸念やオスピナの出場機会への不満など、不安要素が積もってきた中で、若い優秀なGKであるレノを獲得したことは非常にプラスとなるだろう。ワールドカップのドイツ代表からは最後に落選したものの、GK大国であるドイツにおいて、26歳で代表レベルであるGKのスキルに疑いようはない。
●チェフとレノの比較
※オスピナは出場機会が少ないため、比較対象外
さすがに経験値豊かなチェフとのスタッツ比較では数字上厳しいものがある。しかし、リーグもチームも変えればまた違ったパフォーマンスを発揮することもありえるし、チェフから学ぶことにより、これからの更なる成長も期待できるだろう。
アーセナルの弱点を見事に補う実力派たちが間違いなくチーム力アップに貢献してくれるだろう
ボランチ、右SB、CB、GKという、昨シーズンからアーセナルの弱点であったポジションを見事に実力派の選手たちで穴埋めした補強戦略は見事でしかない。ヴェンゲル体制では、バランスの悪い補強を繰り返し、期待の若手を獲得する傾向が強く、無理矢理のやりくりでシーズンを乗り越えた結果が今の低迷である。
もっとも深刻なDFラインには経験豊かな2人を獲得して、安定感を取り戻そうとしていることが伺える。また、トレイラ、レノという若いながらも実力のある選手たちは、今後のアーセナルの中心選手となってもおかしくない存在だろう。
そして、特にトレイラやパパスタソプーロスは、パス能力も非常に優れた選手であり、ダイナミックで美しいアーセナルのプレースタイルを踏襲していこうとしていることが、補強戦略からも垣間見えるのではないか。戦術家のエメリがしっかりと戦術を浸透させれば、またプレミアリーグでタイトルを争えるチームに返り咲いてもおかしくないだろう。
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