明らかな完成度の差!アーセナル 対 マンチェスター・シティ レビュー【2018/19プレミア第1節】

2018年8月13日プレミアリーグ

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昨季王者との絶好の腕試しとなった新生アーセナルの開幕戦

試合結果

2018/08/12 プレミアリーグ第1節

アーセナル 0-2 マンチェスター・シティ

14分 スターリング

63分 B・シルバ

アーセナル 2018/2019 プレミア 1節 マンチェスターシティ戦

アーセナルは、左SB2人が負傷離脱しているため、ナイルズを左SBとして起用。ボランチには、プレシーズンでアピールした新加入の19歳ゲンドゥージをスタメンに抜擢。ラカゼットはベンチスタート。

一方のマンチェスター・シティは、今夏唯一の加入となったマフレズが右サイドでスタメン。中盤には、デ・ブライネD・シルバが不在で、B・シルバギュンドアンを起用。ベンチに、デ・ブライネサネジェズスらが控える。

試合は序盤からマンチェスター・シティがペースを握る。アーセナルはオーバメヤンラムジーらが前線から積極的にプレスをかけてパスコースを絞るものの、昨季王者はそれを上回る対応力でプレスをかいくぐって前線にボールを運ぶ。両サイドのスターリングマフレズがサイドを何度も攻略してチャンスを作り出す。

すると14分、メンディーからパスを受けたスターリングが左からカットインすると、そのまま中央まで絞り、わずかなDFの隙間のコースを突いたシュートを突き刺し、マンチェスター・シティが先制に成功する。

35分、ウォーカーとの競り合いで負傷したナイルズリヒトシュタイナーと交代。リヒトシュタイナーはそのまま左SBに入る。

その後も、マンチェスター・シティがペースを握り、アーセナルはビルドアップを丁寧につなごうとするも、チェフのパスミスやボランチでのロストが続き、ボールを前線に運べず。マンチェスター・シティが1点リードで前半を折り返す。

 

後半に入ると、リヒトシュタイナーの安定感により多少落ち直すアーセナル。54分にはラムジーに代えてラカゼットを投入し、オーバメヤンを左サイドに変更。マンチェスター・シティも、59分にマフレズに代えてデ・ブライネを投入。B・シルバが右サイドに移り、デ・ブライネがIHに入る。すると、デ・ブライネの冷静なゲームコントロールでより一層安定感を増す。

62分、アーセナルのセットプレーの流れでマンチェスター・シティがボールを奪うと、前線へのロングボールに反応したゲンドゥージが対応できず、そのままアグエロがフリーに。チェフとの1対1を迎えるも、チェフがシュートを弾いてビッグセーブを見せる。しかし、続く63分、左サイドからメンディーが折り返したボールはアーセナルのDFの前に空いたスペースに転がると、右から絞ったB・シルバがダイレクトで左足でシュートを放ち、豪快にゴールネットを揺らす。マンチェスター・シティが追加点

反撃に出たいアーセナルは69分にジャカに代えてトレイラを入れると、中盤で安定感が増し、徐々にチャンスを作れるように。しかし、ラカゼットがチャンスを決めきれず。そのまま試合終了し、アーセナルは初戦で黒星を喫した

 

ラムジーを活用した前線からのプレスを見せるもハメきれず

エメリ新監督が明確に打ち出したスタイルとして、前線からの積極的なプレスがあり、この試合でもそれが見られた。前線のプレスを機能させるべく、エジルではなくラムジーをトップ下に起用し、守備時にはオーバメヤンラムジーが運動量とスピードを活かしてプレッシャーをかけ続けた。一定の効果は感じられたものの、相手の完成度が上回り、ビルドアップを封じきることはできなかったものの、よりチームで連動して動くことができれば、徐々に機能してくるだろう。しかし、ラムジーの役割を代わりにこなすことができる選手がいない点が懸念される。

ビッグセーブがありながらも足元に不安の残るチェフ

エメリの打ち出したもう1つの明確なスタイルとして、後方からの丁寧なビルドアップがある。この試合でも明確にそれが見られたものの、チェフの足元の技術がその基準に達していないように感じられた。味方選手のポジショニングも完ぺきではない点が影響しているものの、チェフのトラップやパスの正確性はこのスタイルを継続するうえで不安である。2,3度のビッグセーブを見せたとはいえ、今後はレノを試す場面が増えるかもしれない。

 

そつなく左SBをこなす経験値と安定感を見せたリヒトシュタイナー

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本職の2人に加えてナイルズまで負傷した左SBで途中出場を果たしたリヒトシュタイナー。予想外のデビューであり、慣れないポジションかつ新リーグでの試合となりながらも、その経験値の高さから一定の水準以上のプレーを見せたといえるだろう。チームを引き締めるアグレッシブさ闘争心を前面に打ち出すスタイルは、今後も間違いなくプラスになるはずである。

左SBの問題はあるものの、数試合であればリヒトシュタイナーで穴が埋まるかもしれない。そして、本職の左SBが復帰すれば、右SBのレギュラーはリヒトシュタイナーが奪うことが現時点では濃厚といえるだろう。

開幕スタメンに抜擢されたゲンドゥージと今後の可能性を見せたトレイラ

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ジャカトレイラの合流が遅かったこともあり、注目を集めたボランチのスタメン。開幕のビッグマッチで抜擢されたのは、プレシーズンでアピールに成功したゲンドゥージ守備に不安があり、持ち味の展開力もプレミアの強度の中でどれだけ発揮できるか懸念があったものの、やはりそれが表れた内容と言えるだろう。ジャカと共に明らかに相手に封じ込められ、前を向いてプレーすることができず。強引に相手をはがそうとするも、ボールを奪取されてピンチを招く場面も作った。

しかし、終わってみればフル出場し、エメリの期待の大きさが垣間見れる。後半には徐々に前を向くことができるシーンも増え、積極的に前線への縦パスにトライする姿勢は、今後の成長にも期待できるだろう。

また、ジャカに代わって途中出場したトレイラ。スタメンのボランチ2人が相手のプレスに苦戦する中、落ち着いたプレーでチームの安定感を取り戻す役目を果たした。守備でも持ち味のアグレッシブさでボールを奪取しようとするプレーが見られ、今後のスタメン起用を期待させる内容であったといえるだろう。やはりボランチのコンビについては、試行錯誤していく必要があると思われるが、守備能力の高いトレイラは外せないのではないだろうか。

 

次も宿敵チェルシーとのビッグロンドンダービー

開幕戦を落としたアーセナルであるが、次戦も気の抜けない、チェルシーとのビッグロンドンダービー。ICCで戦ったばかりであるが、公式戦での対戦となれば、より一層激しい試合が予想されるだろう。相手も新監督を迎えながらも、すでに新しいスタイルが定着しつつあり、完成度の高さが勝負の分かれ道となりそうである。